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自動車物流の新拠点 北関東ロジスティクスセンター 開業!

日新では、かねてから建設を進めておりました北関東ロジスティクスセンターがこの度完成し、11月14日に竣工式を行いました。この新倉庫のオープンは、北関東エリアに点在する自動車物流サービスの一大拠点として、敷地面積 46,180.53m2、倉庫床面積19,006.77m2と、従来の倉庫施設から大幅に拡張を行いました。これにより、より迅速かつ高品質な物流を実現し、お客様にさらにご満足いただける体制を整えました。今回はこの新たな物流拠点についてご紹介いたします。

EV時代に対応する新たな物流拠点:北関東ロジスティクスセンターの誕生

新たに開業した宇都宮と芳賀町を結ぶ、宇都宮ライトレール

北関東ロジスティクスセンターがある芳賀町は、栃木県中央部、宇都宮から東に車で30分ほどに位置しています。1970年代から自動車メーカーの研究所や工場が進出し、関連するサプライヤー企業も多く集まり、自動車産業の一大拠点となっています。周辺には広大な工業団地が整備されており、周辺の主要道路や東北自動車道や北関東自動車道を利用すれば、首都圏から約1時間半程度で到達可能です。さらに、昨年開業した宇都宮ライトレールにより、宇都宮駅から直接芳賀町へアクセスできるようになりました。

日新では芳賀町への自動車メーカーの進出を受け、芳賀営業所を開業しました。国内外から発着する様々な品物をお届けする拠点として業務を展開し、現在では業務拡大に伴い、周辺に3か所の営業所を設ける自動車産業を支える一大拠点として発展してきました。モビリティのEV化に対応した物流の拠点としてさらなる業務拡大を目指し、北関東ロジスティクスセンターが開業いたしました。

北関東ロジスティクスセンターの倉庫機能と特徴

トラックバースを覆う奥行15mの庇

北関東ロジスティクスセンターに足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのが、倉庫両側に設けられた奥行15mの大きな庇(ひさし)です。この庇は10tトラックが駐車しても余裕がある長さで、雨天でも水濡れの心配なく荷役作業を行うことが可能です。庇は壁面に取り付けられているため、軒下には柱が一切なく、トラックやトレーラーの転回に支障はありません。また倉庫は高床式を採用しており、セキュリティ面の向上を図っております。

プラットホームの両側で、トラック側面からの荷役が可能

さらに、国内輸送のトラックが多く発着することを考慮し、倉庫両面にプラットホームを配置しました。これによりトラックの側面から荷役を行えるようになっているのが大きな特徴です。この配置により、効率的かつ短時間での荷役が可能となりました。またトレーラーや海上コンテナの荷役用にドックレベラーも備えており、国内輸送のみならず国際輸送に対応した倉庫となっております。

柱のない大空間で柔軟なレイアウトが可能な倉庫

倉庫内部は柱の無い、大空間が広がる

倉庫内部は、1区画約1,500m²の広々としたスペースに仕切られています。このスペースは、外部の庇と同様に、壁面以外には柱の無い大空間が広がっており、大型の貨物を効率的に配置することができます。柱がないことで、フレキシブルなレイアウトが可能となり、保管作業の効率化を図ることができます。

全ての開口部に設置された大型自動シャッター

外部のプラットホームと接する区画には、入出庫スペースが設けられており、大型自動シャッターが開口部に設置されています。全ての開口部に設置された大型自動シャッターは、外部からの侵入を防ぐためのセキュリティ対策としても機能しています。

 

 

 

開口部周辺には空調装置を設置

天井は断熱性・遮音性に優れた材料を採用しており、外気温度が35℃の場合、新倉庫では室内温度を約6℃下げることが可能となりました。壁面はほこりが発生しにくい素材を採用しました。夏季は高温となる北関東地域の気候を考慮し、開口部周辺には高性能な空調装置が設置されており、作業員の働く環境にも配慮した造りとなっております。

 

テナント入居用に広い事務所スペースも確保されています

北関東ロジスティクスセンターの倉庫は、内部が約1,500m2毎に仕切られているため、スペース賃借・テナント入居も視野に入れた構造となっております。その為、事務所機能や作業員の待機場所としてのスペースも確保しており、共同使用が可能な広いキャンティーンも設置しております。

 

EV化を見据えた様々な環境整備

新たな3つの物流サービスとして

①保管:BEV車やリチウムイオン電池(中古・新品)の安全な保管・管理(温度管理)
②作業:BEV用に急速充電器やリチウムイオン電池のSOC、充電・放電作業(電池取扱の確認が必須)
③リチウムイオン電池の専用梱包容器による国内外への安全な輸送

を順次進めております。

空調区画内には、3台の空調機を設置

またEV時代に向け電装部品が増加することを視野に、温度管理が必要となる保管を目的とした専用の空調区画を設けているのも大きな特徴です。この空調区画は約800m²の広さを持ち、20~ 25℃での温度管理が可能な設備が整っており、通電チェックの作業の場所として供することが可能です。 特定の温度条件を必要とする商品や材料の保管に最適であり、品質管理を徹底することができます。電装部品同様に温度管理が必要な樹脂や薬剤の保管にも対応した設備のご提供が可能となっております。

専用20fコンテナ(LiBコンテナ)に積載された専用保管容器(LiBボックス)

将来的には、弊社で研究・開発を進めているリチウムイオン電池の静脈物流ソリューション「LiBerth/リバース」のサービス拠点の一つとして、各種分別作業の他、専用容器を用いた保管といったサービスも視野に、検討を進めております。

SDG'sへの取り組み

既に芳賀地区で運用が始まっているEVトラック

北関東ロジスティクスセンターでは、SDG’sへの取り組みとして、今後、屋根全面に太陽光パネルの設置を25年春から、発電を同年秋から予定しております。再生エネルギーによる自家消費や既に芳賀地区を中心に運用をしている自社EVトラックや倉庫内で用いる荷役機器・重機への共有、また専門業者を介してお取引先様への売電と、再生エネルギーを開発物流と地域社会へ供給し、環境負荷軽減を推進する予定です。

 

北関東ロジスティクスセンターでは、効率的で安全な荷役作業を実現するための最新の設備が整っており、さまざまな保管や配送ニーズに対応できる柔軟な環境をご提供しています。またSDG’sへの新たな取り組みも2025年よりスタートいたします。今後の展開に是非ご期待下さい!

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