「ハコラボ」とは?
「ハコラボ」は、リユース・リターナブル可能な物流容器の活用を通じて、その開発、管理、運用までをワンストップでサポートする総合的な容器ソリューションです。お客様の物流課題を解決し、持続可能な物流の実現を支援するため、主に以下の3つの要素で構成されています。

リターナブル容器の一例、タフパック(奥が折り畳んだ状態)
リターナブル物流容器の提供・開発
使い捨てのワンウェイ容器に代わり、繰り返し使用できる耐久性の高いリターナブル容器をご提案・ご提供します。輸送する製品の特性、輸送経路、頻度、物量に合わせて、最適な素材(スチール、プラスチック、強化段ボール、複合素材など)、形状、構造をゼロから開発したり、既存のラインナップから選定したりすることも可能です。

RFIDタグの読み取り作業
クラウド型管理システムによる容器の個体管理・可視化
物流容器一つひとつにQRコードやRFIDタグなどを付与し、個体管理を行います。スマートフォンアプリや専用スキャナーでこれらのコードを読み取ることで、容器の入出荷時間、場所などの情報がリアルタイムでクラウドシステムに蓄積され、どこにいても容器の所在や在庫情報を確認することが可能になります。これにより、容器の紛失や滞留を防ぎ、運用効率の向上に貢献します。
グローバルネットワークを活かした運用サポート
日新が持つ国内外の広範な物流ネットワークを最大限に活用し、空になった容器の回収、一時保管、メンテナンス、そしてお客様の出荷拠点への返送といった「静脈物流」を一貫してサポートします。国際輸送においては、各国でのリターナブル容器の免税通関手続きなど、複雑な実務も経験豊富なスタッフが代行・支援するため、お客様は本業に集中いただけます。
また「ハコラボ」は、生産計画の変更や予期せぬトラブルにも柔軟に対応し、リカバリープランの提案も行いながら、コスト削減や環境負荷低減(CO2削減)、物流の可視化・効率化を実現します。「ハコラボ」は単にリターナブル容器を販売するだけでなく、その導入から運用、管理、さらには保険まで含めた包括的なソリューションとして、お客様の物流課題の解決と持続可能な物流の実現を目指すサービスです。
セミナーの様子:プロフェッショナルが語る梱包の重要性
見学会は、まずは座学セッションからスタートしました。

見学会の舞台となった、横浜重量物梱包センター

横浜重量物梱包センター担当者による概要説明
最初に、日新が誇る横浜重量物梱包センターの歴史と概要、そして同センターが長年培ってきた木箱梱包の製作技術についてご紹介しました。梱包作業や大型品・重量品の取扱いに特化した施設としてオープンして以来、積み上げてきた豊富な実績や実際の作業の様子を、臨場感あふれる動画で紹介。また、コンテナ船だけでなく、在来船を直接目の前の岸壁に着けて荷役を行うことが可能という横浜の有利な立地がもたらすソリューションを、分かりやすくご説明しました。品物の安全を第一に考え、一つひとつオーダーメイドで設計・製作される梱包の基本から実務に至るまで、その安全を支えるこだわりと、熟練の技がもたらす作業品質の高さについて、深く解説しました。
続いて、「ハコラボ」のリユース・リターナブル容器について、そのコンセプトから実際の運用フローまでを詳しくご説明しました。環境負荷を低減しながらも、物流コスト削減や作業効率向上にも貢献するその多角的なメリットを、具体的なデータや導入事例を交えてお伝えしたところ、参加者の皆様からは、資源循環型社会への貢献とビジネスメリットの両立に対し、多くの関心が寄せられました。
さらに今回は、損害保険ジャパン様にもご協力いただき、外航貨物保険とハコラボ専用保険の解説して頂きました。梱包不備を理由として輸送中のダメージが発生しても保険金が支払われなかった事例や、リユース・リターナブル容器の紛失時に適用される専用保険についてご紹介頂きました。これにより、高品質な梱包が予期せぬリスクから荷物を守り、お客様のビジネスを守るという梱包の重要性に対し、改めて認識を深める機会となりました。
現場体験:五感で感じる梱包の技と「ハコラボ」の効率性
座学で得た知識を深めるべく、いよいよ活気あふれる現場へと移動しました。目の前で繰り広げられる作業風景は、参加者の皆様にとって大きな驚きと発見の場となりました。

多くの資材が並ぶ梱包工場を見学する
木箱梱包の制作現場では、熟練の職人たちが木材を寸分の狂いなく切り出し、天井クレーンなどを巧みに用いて各部材を組み立てていく様子を見学いただきました。実際に品物を確認して作られた設計図を基に、箱が力強く、かつ精密に組み上がっていく「梱包の技」を間近でご覧いただけます。防水や防湿を目的としたバリア梱包の実際の作業など、普段は見ることのできない専門的なプロセスに、感嘆の声が上がっていました。

専用アプリを入れた携帯電話でQRコードを読み込む
持続可能な物流を担う「ハコラボ」の運用デモンストレーションでは、実際に参加者の皆様に専用スキャナーや携帯電話を用いたQRコード読み取り作業を体験していただきました。「ハコラボ」の情報を瞬時に読み取るそのスピードと正確さには、注目が集まりました。中には「どれだけ早く読み込めるか?」と挑戦されるお客様もいらっしゃり、和やかな雰囲気の中で「ハコラボ」が提供する作業効率の高さを肌でご実感いただけたことと思います。
また協力企業である親和パッケージ株式会社様のリターナブル梱包容器の展示コーナーでは、「ハコラボ」サービスには欠かせない多種多様な容器を展示いただきました。それぞれの材質や構造、用途について詳しくご説明するとともに、担当者による組立工程のデモンストレーションも実施。複雑に見える容器が驚くほど簡単に、そして強固に組み上がる様子をご覧いただき、再利用可能な梱包材がどのようにして物流現場で活用されているのかを、より具体的にイメージしていただけました。

親和パッケージ様が各種リターナブル容器を紹介
今回の見学会を通じて、横浜重量物梱包センターが開業以来培ってきた専門性と、リターナブル容器を活用した物流ソリューション「ハコラボ」の有効性、そしてそれらがお客様のビジネスにどのように貢献できるかをお伝えできる機会となりました。
日新では、お客様のニーズに深く寄り添い、共に最適なサービスを開発・提供してまいります。「横浜重量物梱包センター」や「ハコラボ」にご興味をお持ちいただけましたら、ぜひお気軽に営業担当者、もしくはこちらまでお問い合わせください。