そもそも旧正月とは?
旧正月(または春節)は、中国をはじめとした東アジア各国で最も重要な伝統的な祝日です。これは太陰暦(月の周期に基づく暦)の新年を祝うもので、一般的にはグレゴリオ暦(西暦)の1月末から2月初めにかけて祝われます。
旧正月は、太陰暦の元旦を中心とした前後数日が祝日期間として設定されており、新しい年を祝うと同時に、幸運と繁栄を祈り、悪霊を追い払うためのさまざまな習慣や儀式、お祭り、パレードなどが行われます。
「春節」とも呼ばれるこの祝日は、一年の最初の春を迎えることを祝うものであり、新しい始まりと再生の象徴とされています。
どうして設定期間が毎年変わるのか?
旧正月(春節)の元旦が毎年異なるのは、太陰暦(陰暦)に基づいているためです。現在用いられている西暦(グレゴリオ暦)と太陰暦のカウント方法の違いが、その理由となっています。
西暦(グレゴリオ暦)
西暦は太陽の運行を基にした暦で、地球が太陽を一周する時間、すなわち1年を365日(閏年は366日)としています。この暦は12か月で構成され、1月1日が毎年の始まりです。
太陰暦(陰暦)
太陰暦は月の満ち欠けを基にした暦で、新月から次の新月までを1か月とします。1か月は約29.5日で、12か月では約354日になります。これでは太陽暦の1年(365日)よりも約11日短くなります。太陰暦の1年は、太陽暦の1年よりも短いため、季節と暦のズレが生じます。このズレを調整するために、太陰暦では19年間に7回閏月を追加します。閏月を追加することによって、太陰暦の年が太陽暦の年とほぼ一致するように調整されます。
旧正月(春節)の元旦は、太陰暦の1月1日にあたり、太陽暦では毎年異なる日付になります。1月21日から2月20日の間とされ、その日付は毎年変動します。
各国で異なる休みの期間
旧正月の日付は、前述の通り、太陰暦に基づいて計算されます。2025年の元旦(春節)は1月29日にあたります。休暇期間はこの前後となりますが、その設定期間は各国で異なります。各政府機関から発表されたスケジュールは以下の通りです。
中国 1月28日(火)から 2月4日(火)まで 8日間
香港 1月29日(水)から 1月31日(金)まで 3日間
台湾 1月27日(月)から 1月31日(金)まで 5日間
韓国 1月28日(火)から 1月30日(木)まで 3日間
ベトナム 1月27日(月)から 1月31日(金)まで 5日間
シンガポール 1月29日(水)から 1月30日(木)まで 2日間
マレーシア 1月29日(水)から 1月30日(木)まで 2日間
フィリピン 1月29日(水) 1日間
インドネシア 1月27日(月)から 1月29日(水)まで 3日間
*1月27日はムハンマド昇天祭、1月28日は休暇取得奨励日
SITC/SINOTRANSの運行状況
日新では、中国船社のSITC/SINOTRANSの代理店として、日本発中国・東南アジア各地向けの海上輸送サービスを展開しております。例年、旧正月期間中およびその前後においては、大幅なスケジュール変更や船社規制よる危険品受託の制限が行われます。
旧正月期間中、中国や各国の港湾では荷役は行われているものの、税関や配送・倉庫といった現地到着後に必要となる部分がクローズしているケースがあり 、コンテナの搬入・引取りなどが実質出来ないという状況となります。また従来は受託可能な危険品の取扱についても、船社規制により期間中は一時的に受付不可という仕向け地も多く、事前に確認が必要となります。
香港からパールデルタ地域や長江流域への内航船を利用したトランスシップサービスが展開されていますが、こちらについても期間中は運行が一時的に停止されますので、注意が必要となります。内航船への接続の際に、香港・蛇口のターミナルでの保管が長期に渡ってしまうため、ターミナルでの保管料が発生してしまうケースも想定されております。
旧正月が明けた後でも、スケジュール変更や抜港する本船が多いことも注意すべき点の一つです。本来であれば目的地から折り返してくる本船にも変更・抜港が起きますので、旧正月明けは日本発着する本船の数も限られます。そのため運行される本船へのブッキングが集中し、一時的ではありますが、混雑や混乱が見られるケースがあります。このような事情があるため、運行が正常に戻るのは、今年のカレンダーでは2月中旬頃になることが見込まれています。
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現時点では旧正月期間まで時間があるため、これから変更が起きる可能性もございます。両船社の最新運行状況、ブッキングのご相談につきましては、弊社船舶代理店室までご連絡ください。
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