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インドネシアの倉庫保管・配送サービス
インドネシアのホットな話題というと、首都移転ではないでしょうか?
2045年を目途に現在のジャカルタ(ジャワ島)から、ヌサンタラ(カリマンタン島)への首都移転が計画されています。
移転の理由としては、①ジャワ島の人口一極集中の解消 ②ジャカルタ首都圏の交通渋滞や大気汚染問題③ジャワ島の地盤沈下による洪水リスクからの回避が挙げられています。
ヌサンタラは自然あふれる土地ということで現在は都市開発が進められているそうです。

インドネシアの工業団地

今後の首都移転の動きも気になるところですが、弊社では2004年よりジャカルタに現地法人を構えており、海上・航空輸送に加え、倉庫業務や国内配送など々業務を行っております。
今回は、インドネシア現地法人が行っている倉庫業務についてご紹介いたします。

ジャカルタ首都圏から東にのびるチカンペック高速道路沿いには、その利便性から多数の工業団地が点在しています。
西ジャワ州にあるこのエリアは、港湾地域へは40~80km程。空の玄関口であるスカルノ・ハッタ空港へは70~110km程の距離で、輸出入や生産の拠点としては申し分ない立地です。古くは1970年代から開発が始まり、日系企業の手で開発された工業団地も少なくありません。そのため日系企業の工場も特に多いエリアとなっています。

ジャヤインドネシアでは、本社こそジャカルタ市中心部に置いていますが、工業団地が集中するエリアにチカラン(CIKARANG)支店を置き、近隣で3カ所の倉庫を運営しています。

チカラン支店とKITIC倉庫

防虫防鼠対策の内側のカーテン

日系企業とインドネシア大手財閥のSinarmasグループが開発しているデルタマス。
その中にあるインドネシアと中国の合弁企業が開発したKITIC工業団地に立地し、ジャヤインドネシアの中核となる倉庫は「KITIC(キティック)倉庫」と呼ばれ、7,800㎡の床面積を誇ります。

主に衛生用品や食品を取扱うため、日本国内の倉庫レベルと同等のクリーンな状態で庫内の衛生環境や防虫防鼠対策に特に注意を払っております。床面はコンクリートの摩耗による粉塵を防止するため、全面エポキシ樹脂で塗装しており、換気扇1つとっても外気の導入側には2重のフィルターを設置、南国では避けられない害虫侵入を徹底して防止しています。

またトラックやコンテナでの搬出入時にも害虫侵入の可能性がありますが、密閉度の高いドックシェルターとカーテンを設置することで、その可能性を最小限に減らしています。設備的な充実だけでなく、運用面では2名を清掃・監視を行うスタッフとして専任で配し、庫内の衛生環境を一定に保ち、安心して食品の保管を任せられる倉庫サービスを提供しております。

またKITIC倉庫は2022年3月にインドネシア イスラーム学者評議会(MAJELIS ULMA INDONESIA)より、倉庫保管業務に関するハラール認証を取得しました。世界最大のイスラム教人口を抱えるインドネシアでは、2014年にハラール製品保障法(JDH法)が成立され、2024年より順次義務化されることが決まっております。対象となる製品やサービスは以下の通りです。

製品(8項目) 食品・飲料品・医薬品・化粧品・化学製品・生物学的製品・遺伝子組み換え製品・動物由来の成分を含む製品
サービス(7項目) 食肉処理・加工・保管・放送・配送・販売・給仕

倉庫前にはハラール認証済を示す案内を掲示

「ハラール」といえば、食品や飲料品といった直接口にするものというイメージが強いのですが、実際にはイスラムの教えのもとでの合法な”もの”や”活動”を意味しており、今回の法律では食品・飲料品と合わせて肌身に触れる多くの品物やサービスが対象になっています。

当社倉庫では現行の主要取扱品目である食品・飲料品、また保管といったサービスが同法に該当する部分となり、また他品目についても今後同法に該当する可能性があることを踏まえ、同法施行に先行して認証を取得いたしました。
もちろん認証を取得しただけでなく、実務面においても作業手順や内容も同法に基づいたかたちで進める必要があるため、食品や衛生用品を主体に取扱う倉庫として、作業員の安全管理も日本と同様のスタイルを取っています。

日本式の指差確認を行う作業員

例えば庫内で着用する作業服は、異物混入を防ぐためポケットがなく、荷姿に袋物が多いため荷役時の接触で傷を付けないよう金具の突起があるファスナーではなくマジックテープを用いるなど、細心の注意を払った仕様となっています。また作業においても同様で、庫内での専用のフォークリフト(2.5t ×2台、1.6t×2台)を使った荷役でも日本式の指差確認の徹底を行っており、「KIRI(左)、KANAN(右)、よし!」という声が響き渡ります。
庫内立ち入りに際しては指紋認証システムを採用し、部外者の立ち入りを厳しく制限し、24時間の有人警備と合わせて安心して食品・飲料品の取扱いが可能な倉庫環境をご提供しております。また事務棟の一角には礼拝室を設置しているのもインドネシアならではの設備となります。

デルタシリコン倉庫

整理が行き届いた清潔な庫内

次にご紹介するのはKITIC倉庫があるデルタマスの西側に位置するデルタシリコン工業団地内に展開している倉庫です。

大手財閥企業リッポーグループが開発を進めた工業団地ですが、日本の中小企業のインドネシア進出をサポートするレンタル工場「JAPANESE SME’S CENTER」があることでも知られています。
ジャヤインドネシアのデルタシリコン倉庫は、ジャカルタ港から転送されてきたコンテナのデバン作業を行い、お客様への在庫・納期調整を行い配送することを得意とする輸入型の倉庫です。

事務所壁面に掲示された日本式スローガン

延床面積は6,432㎡で主に自動車部品関連や化学品関連の品物を多く取扱っております。前述のKITIC倉庫と同様の運営基準を用いているため、庫内は非常に清潔といった印象です。
日本国内で職場環境の維持改善で用いられる「5Sスローガン(*1)」を導入し、清潔で快適な職場環境を維持することにより、倉庫・作業品質の維持向上を常に意識できるように事務所の壁面へ掲示するなどして作業員の認識を徹底させています。また、24時間の有人警備とCCTVによる監視を行っております。

(*1)5Sスローガン:
整理(Seiri)・整頓(Seiton)・清掃(Seisou)・清潔(Seiketu)・躾(Situke)の頭文字Sをとったもの

MM2100倉庫

MM2100倉庫外観(左)と日本同様の構造の倉庫にはドックレベラーも完備(右)

ジャヤインドネシアの倉庫群の中では一番新しく、2023年7月にオープンした一般品倉庫となります。
日系企業が開発を行った工業団地で、地理的にはブカシ県では最も西側に位置しジャカルタ中心部や港湾、空港に近い立地となります。チカンペック高速道路までは5分ほどですので、各所へのアクセスは抜群です。

5段ラックがならぶ倉庫内の様子

延床面積は3,584㎡と他2つの倉庫より小さめですが、5段ラックを用いて効率的なロケーション管理を行っております。建屋自体も日本の建設会社によるものですので、日系品質を保った倉庫といえます。現在は自動車関連部品や繊維関連の品物が主力商品で、輸出入両面での取扱いを行っております。パレタイズやラベリングといった簡易作業も倉庫内で対応でき、営業時間は平日8:00~24:00、土曜日もオープンするなど、幅広い入出庫のリクエストにお応え可能です。

 

自社運行の配送サービス

ジャヤインドネシアでは、港湾からの海上コンテナ輸送のみならず、倉庫からの配送やJIT配送に対応すべくトラックプールを持ち、自社保有車両・ドライバーでの運行体制を整えております。

日本と同様に日新カラーに塗られたトラクターヘッド

日新トランスポートと共同でトラクターヘッド
(GPS・デジタルタコグラフ・ドライブレコーダー付き) 36台所有*その他通常トラックも運用しております。

日新所有の40Fコンテナとシャーシ

コンテナシャーシ44台所有(内、40F用:27台/20F用:17台)
40F私有コンテナ12本所有

運行管理体制は日本式を導入し、運行前後には「TENKO」点呼確認をいたします。
日本で行われているドライバーの体調チェックは、そのままインドネシアでも実施され、運行中の禁煙、携帯電話による通話等も禁止と定めることで安全運行の徹底を図っております。
また、デジタルタコグラフを確認しながら行うドライバーとの面談で高品質の運行を保つ活動を推進しております。

海外の日系企業の倉庫というと、対日本を中心とした輸出入の品物を対象としたスタンスが多いのですが、ジャヤインドネシアのサービスは輸出入だけに留まらず、地元に根差したサービスの多くを抱えているのが特徴です。

インドネシア国内の物流においてお困りことがありましたら、ジャヤインドネシアがお客様と一緒にその解決法を模索し、新たなプランをご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。

 

 

 

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