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海上コンテナ【オープントップコンテナ】

お役立ち

2023.06.30

海上輸送には品物の形状や重量、その荷役方法により、様々な形のコンテナが用いられています。
通常皆さまの一番ご利用いただいている20F、40Fのドライコンテナの他、特殊コンテナとしてフラットラックコンテナを以前ご紹介いたしました。

今回は特殊コンテナの仲間「20Fのオープントップコンテナ」を日新の横浜重量物梱包センターで行われた貨物の積込み(バンニング)作業の様子と合わせてご紹介したいと思います。

天井のないコンテナ

通常のドライコンテナは四角い鉄の箱といった形状になりますが、オープントップコンテナはその名の通り、四方は壁面で囲まれているものの、天井がない特殊なコンテナとなります。

天井がないといっても航行中の天候から荷物を保護するため、トラックの荷台に備え付けてあるPVC製のシートカバーと同様のものが備え付けられています。

オープントップが存在する理由は?

なぜオープントップコンテナが存在するのでしょうか?その理由は大きく分けて2つございます。

1つ目は、幅や長さはコンテナサイズに収まっているものの、背が高くて通常のコンテナに入らない品物を輸送するためです。
高さが無制限という訳ではなく、船社規定や港湾の荷役機器の都合も関係しますが、通常コンテナ+@の最大高の品物を輸送することが可能です。ただし品物が出っ張っていると当該コンテナの上部のスペースには他のコンテナを置くことができなくなるため、当該コンテナのスペース+上部のスペースの2コマを占有・購入する必要がございます。

この上部のスペースをvoid/ボイドとよび、ブッキング時には「Over Heightは 〇〇cm」と飛び出る高さを事前に船社に伝え、本船への積載箇所や積み地・揚げ地での荷役時の参考情報として、関係各所で共有されます。

2つ目の理由は品物の形状や重量によって荷役方法が制限されるため、コンテナ上方から吊るして出し入れを行いたいというニーズに応えるものです。

通常のドライコンテナへの積卸はフォークリフトを用いて行われますが、幅や高さの制約から内部に入ることができるのは3.5トン程度までの小型のフォークリフトに限られます。従って単重がフォークリフトの規定値以上ある場合は、サイズがドライコンテナに収まる数値であったとしても、上方からの出し入れが必要となります。
また装着できるアタッチメントも限定されるので、長尺貨物などではフォークリフトの爪が届かない…といったケースもあり、そのような場合も上方からの出し入れが必要となり、オープントップが不可欠なものとなります。

 

オープントップコンテナをみてみよう

コンテナのサイズ

今回横浜重量物梱包センターに配送されてきたコンテナは、20Fオープントップとよばれるコンテナです。
エメラルドグリーンの塗装が目立つ香港のドン・ファン社(Dong Fang International Investment Limited)というコンテナ・リース会社所有のコンテナで、トレードマークのイルカが2頭描かれています。

海上コンテナは全てが船会社の所有ではなく、需給バランスに応じて調整が利くリースコンテナも用いられており、船会社のイメージカラー以外に塗られたコンテナも多く見かけます。

コンテナ個体により多少の違いはございますが、船会社が公表しているコンテナのサイズは下記の通りとなります。

20F OTコンテナ 長さ 高さ
外寸 6,058mm 2,438mm 2,591mm
内寸 5,910mm 2,346mm 2,361mm
  (参考:ドア開口部▼)
外寸 **** **** ****
内寸 **** 2,234mm 2,280mm

コンテナのスペック標記

ドア側にコンテナのスペックの標記がございます。各々の意味は次の通りになります。

①DFOU100574 7 コンテナナンバー
最後の四角に囲まれた数字”7”はチェックデジット(読み誤りがないかを自動的にチェックするための数字)
②22U1 ISO6346で規定されたコンテナ管理コード
22は長さ20フィート(2,591mm)でグースネックトンネルなし、U1は片妻または両妻開き・扉上部の梁は着脱式を示します。
③MAX GROSS 30,480KGS/67,200LBS コンテナ重量を含んだ最大積載重量
④TARE 2,270KGS/5,000LBS テアウェイト
コンテナの自重を指します
⑤NET 28,210KGS/62,200LBS コンテナ内に積載できる最大積載重量
⑥CU.CAP. 32.5CB.M/1,150CB.FT コンテナの内容積
CB.Mはキュービックメートル、CB.FTはキュービックフィートを表しています。

ドンファン社ロゴ(左)とCSCプレート(右)

左上にはコンテナ所有者のDONG FANG社のロゴと検査機関である中国船級社マークが貼られています。

左下には製造時や安全認証を記したCSCプレートが付いており、2015年10月に中国・青島のPACIFIC CONTAIER社で製造されたこと等が読み取れます。

 

コンテナ側面にはコンテナナンバーと管理者コード、コンテナの高さの注意喚起が記されています。
ic33と記されているのはicコードとよばれる鉄道輸送するためにひつような認証をUIC(国際鉄道連合)から受けたことを示します。

コンテナの内部の壁面や床については、通常のドライコンテナと同様のつくりとなっており、床には合板が張られています。

 

オープントップのバンニングをみてみよう

オープントップコンテナ バンニング作業 ▼


通常のコンテナであればドアを開けて内部を点検すればすぐに作業に取り掛かれますが、オープントップコンテナではヤードから受領した後に別の作業が必要となります。

まず天井部分のシートを巻き取り、背高の品物を積載する際に支障となるドアの上部の梁を取り外します。
高所での作業となるため、フォークリフトをで作業用のゴンドラを持ち上げて2名で作業を進めます。

シートはコンテナ側面の上部にあるリングにロープを通して固定されています。まずロープの抜き取りを行った後に扉側から奥に向かいシートを巻き取っていきます。シートの垂れ下がりを防ぐため、等間隔にバーが設置されています。これらも抜き取ります。今回は背高の品物のバンニングとなるので、ドア上部の梁も取り外します。これでバンニングの準備が整いました。

今回の品物は重量品ではないため、通常のフォークリフトでの積み込み作業が行われていました。

コンテナ内で品物を固定するショアリングの作業も、各種角材を切り出して行われます。この辺りは通常のコンテナと同様の作業内容です。

 

品物の固定が終わると、先ほど取り外したバーやシートをかぶせます。今回の品物は50cmほど出っ張る(オーバーハイ)となりますので、そのままコンテナ付属のシートを被せると隙間が空いてしまいます。品物は防水対策を施した梱包となっていますが、隙間から直接風雨が吹き込むのを防ぐため、一旦ブルーシートを被せた上で付属のシートで固定するという作業が行われました。特に出っ張った部分についてはロープを編み込むような形でコンテナに固定します。長さが短い20fとはいえ、等間隔に並ぶリングにロープを通していくには、相応の時間を要します。シートを固定が完了するとようやくバンニングが完了します。

コンテナはこの後、船社のヤードへ輸送されます。ヤード搬入時にはオーバーハイの確認やゲートで規定通りにシートが被せられているか、重量品の場合には重心などの安全確認が行われます。規定外の部分が見つかった場合には、再び倉庫に戻され対応を取るように指示を受けるケースもありますので、バンニング作業を進める際には事前に船社やヤードの担当者と連絡を取りながら連携して行うといったことも欠かせません。

横浜重量物梱包センターでは、品物に見合った梱包のご提案や作業を行うだけではなく、特殊コンテナへの積み付け・積卸しを多く手掛けております。お客様より品物の図面等の情報を頂ければ、各種見積もりは勿論、梱包・バンニング・通関・船積と一貫した作業・ご手配が可能です。施設・設備だけでなく、各種ノウハウを持った担当者が、最適な輸送をご提案いたします。

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