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世界をつなぎ想いを結ぶ「九州日新」

立地のよさからアジアへのゲートウェイとして年々重要度が増している九州。
日新グループでは福岡を拠点とする九州日新を展開しております。2003年に設立された日新グループ内では新しい会社ですが、単にモノを運ぶだけではなく、地域に根差した様々なサービスを構築し、九州を盛り立てる一助を目指しております。今回は九州日新が推し進める4つの事業をご紹介したいと思います。

半導体輸送を強力にサポート

輸出を待つ半導体生産設備

半導体は産業のコメとも称される品物ですが、世界中で不足が叫ばれ、TSMCの熊本進出で世界中から熱い視線が送られているのはご存じの通りです。九州日新では創業以来20年以上の長きに渡り、半導体の一貫輸送に従事しています。九州から中国やアジア各地へ、また世界から九州へ、輸出入両面の航空輸送手配を中心に、付帯する一時保管や納期調整といった物流を一貫で対応しております。特に相手工場の生産スケジュールに合わせた納品体制の構築や運用は得意とするところです。

 

防水処理を行った木箱梱包でコンテナ内に積み付けられた  半導体生産設備

製品輸送のみならず、半導体を生産する設備や機械の輸送でも多くの実績がございます。大型物、重量物の海上輸送手配、搬入~設置といった実務面はもちろんこと、相手国によって異なる法律や規制にも精通し、各々の国での適切な通関手続で、生産拠点のオープンを強力にサポートいたします。

九州のおいしいを世界へ届ける

福岡県内各所から搬入され、輸出を待ついちご「あまおう」

九州各地に点在する豊富は食材も九州日新の得意分野です。なかでも出荷シーズンの最盛期を迎えたいちご・あまおう。福岡県農業試験場が、時間を掛けて改良を重ねたブランドいちごです。その生産地は福岡県内に限られているため、鮮度を保ち、傷みを最小限に抑えるノウハウを持った九州日新には、多くの輸送依頼が舞い込みます。厳しい寒さの中で濃厚な旨味や甘さを蓄え、大きな果実が特徴なあまおうは、3月末まで香港をはじめとするアジア各地のフライトへ積載され、多くの人の味覚を楽しませています。

今でこそ盛んになった日本の食品輸出ですが、九州日新では地元産品を中心に創業以来、多くの食品輸出を手掛けております。いちごを始めとするフルーツや果実類や葉物野菜、最近では和牛の航空輸出といった機会も増えており、リードタイムによってドライアイスの量や梱包を調整し、ベストな航空輸送をご提供しております。

 

精米も主要な取扱品目の一つです

海上輸送では日系スーパーで販売される商品や日本料理店用の食材輸送が目立ちます。バイヤーズコンソリと呼ばれる輸送形態で、各所から九州日新の倉庫宛に発送される品物は、一度の船積で100アイテムを超えることも珍しくありません。納品された品物の的確な在庫管理や搬出指示、そして蓄積された通関ノウハウを生かして、スムースな手配を行っており、毎週何本のコンテナが香港を始めとするアジア各地へ向けて輸出されています。在留邦人の生活を影で支えるのも九州日新の大切な仕事の1つです。

 

九州各地から甘藷(サツマイモ)が集まる

食品は単一の品物だけでFCL(コンテナ1本単位での輸送)になるケースは少ないのですが、かんしょ(さつまいも)と鶏卵はFCLでの出荷が継続的に行われています。かんしょの輸送では輸出が始まった当初は、現地に到着するとカビの発生によるダメージが頻発、安定した輸送体制が構築できない状況でしたが、生産者や関連団体とともに様々な対応策を研究し、カビの発生を抑えること成功しました。現在では荷主や関連メーカーのご協力のもと、徐放(じょほう)技術を用いた対策で大きな効果を上げており安定した輸送を提供しております。

香港向けに輸出される生食用鶏卵

また鶏卵もFCLで輸送されることの多い品物です。海外で販売されている鶏卵は生食には適さず、また当時は生食での文化がほとんどなかったため、ごく僅かな数量での輸出が行われている程度でした。しかし日本食の浸透とともに、生食文化の理解が進むにつれて、香港を始めとする地域に向けて輸出量が増加し、現在では毎週FCLで定期的に輸送するほどの物量に成長しました。「輸送がスタートしてから20年という時間を掛けて、新たな文化が海外へ浸透するのを肌感覚で実感しました」と担当者は振り返ります。

 

新たな輸出入拠点【アイランドシテイ ロジスティクスセンター】

コンテナヤードに隣接したアイランドシティロジスティクスセンター 

コンパクトシティと名高い福岡。市内各所をJRや西鉄、地下鉄が結ぶだけでなく、わずか数キロ圏内に空港や港湾施設が隣接していることが特徴です。中心部から北東方向にあるアイランドシティがコンテナ船の寄港する国際航路の玄関口となっています。そのコンテナヤードから300mほどの立地にあるのが九州日新・アイランドシティ ロジスティクスセンターです。港湾・空港に近いだけでなく、九州自動車道や福岡貨物ターミナルへのアクセスも抜群で、九州島内や本州との国内輸送にも便利な立地です。

冷蔵庫内に並ぶ輸出を待つ生鮮食品

2019年に新たにオープンした同センターは4階建て、約7,000坪の延床面積を持ちます。輸出入を対象とした保税倉庫で、一般的な保管庫だけでなく定温設備を持ったフロアや、前述の食品輸送に特化した設備として冷蔵設備を備えた保管庫も用意。
冷蔵庫内の温度は+1℃から+5℃まで1℃刻みで設定が可能で、品物に合った適切な温度帯を提供できることから九州発の食品輸出の拠点として、多くのご利用をいただいております。

 

近隣の工場で生産された化学製品も取り扱いの多い品物です

また化学品工場の多い地域性を反映して、近隣の工場で生産された材料や製品といった品物の保管も多く見受けられます。現在では中国やアジア方面への輸出拠点としての利用も多く、紙袋でのバンニング作業も頻繁に行われています。

 

 

 

この他内陸部の多の津には一般品倉庫、港湾地区の須崎埠頭には那の津事業所を構え、サイロでトウモロコシ等の穀物や飼料原料の保管、北米や南米から輸入されるヘイキューブ(牧草を固めたもの)など、牧畜業を支える品目を多く取扱っております。

引越・移転サービスや文書管理サービスも展開

物流企業では、海外引越や事務所移転サービスを展開しているところもありますが、どちらかというと付帯的なサービスの1つに数えられてしまいがち。しかし九州日新ではここにも力点を置き、国内・海外を問わず各種引越・移転サービスを展開しております。

引越では専門スタッフを擁し、複雑な手続も含めた海外の赴任・帰国の引越を一貫手配を行います。国内でも事務所移転といった規模の大きな引越にも実績があり、直近では銀行の移転計画の提案や実作業まで、「引越のプロ」といえる仕事も手掛けております。

また移転に際して発生する機密文書やHDDの廃棄処理に至るまで、多くのお客様の声を生かした”かゆいところに手の届くサービス”も展開しております。

整然と文書保管箱が並ぶ専用倉庫

パソコンでの仕事が主流となり久しく、以前ほど多くの書類を手にすることはなくなりましたが、それでも気がついてみると溜まった書類で事務所のスペースが埋まってしまうこともあります。九州日新ではカートン1つから書類をお預かりする文書管理サービスも展開。
「不要な文書をカートンに入れて専用システムに登録すれば自動的に引取り・保管を行い、必要な時には事務所へお届けする」事務所スペース有効活用のご提案をさせていただきます。

 

九州日新は単に世界をつなぐ、輸送の手配をするだけではなく、お客様の想いをつなぐ企業です。お客様の声からニーズを捉え、それに応えるべく新たなサービスやコンテンツを構築するフットワークの軽さを持っています。食品輸送の各種メニューや引越・事務所移転や文書管理サービスはそうした「こんなことできないかな?」から生まれました。今の物流に少しでもお困りのことがございましたら、九州日新へご相談ください。