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物流DX化 官民をつなぐ港湾物流「サイバーポート」とは

物流DX

2024.07.24

国土交通省によれば物流DXとは、「機械化・デジタル化を通じて物流のこれまでのあり方を変革すること(物流DXにより他産業に対する物流の優位性を高めるとともに、我が国産業の国際競争力の強化につなげる)」と定義されています。

具体的には、
■既存のオペレーション改善・働き方改革を実現
■物流システムの規格化などを通じ物流産業のビジネスモデルそのものを革新

サプライチェーン全体での機械化・デジタル化により、情報・コスト等を「見える化」、作業プロセスを単純化・定常化し業務を効率化していくというものです。

Cyber Port(サイバーポート)とは、民間事業者間のコンテナ物流手続きを電子化・共通化することで業務を効率化し、生産性の向上を実現するデータプラットフォームです。

国際物流の現場である港湾物流では、依然として業務の大半の手続が紙を使ったFAXや電話、個別のメールなどで行われています。サイバーポートは、これらの書類の作成や送信、データ取得、再入力や電話問い合わせなどに要する時間を削減し、事業者間での異なる書類様式、入力項目、接続方法を統一して効率化を目的としています。

サイバーポートを利用することで、物流手続きにかかわる時間を最大60%削減できることが実証事業で確認されております。

また、2023年3月に電子手続きによる輸出入の申告システム(NACCS)との連携が発表されており、サイバーポート内で船積み依頼書(S/I)記載のデータの一部が貨物情報登録(ECR)として自動連携され、入力にかかわる時間が今後さらに削減されるようになります。

港湾にかかわる「モノ」の流れをDX化することを目的としているため、9つの事業者(荷主、船社(外航・内航)、NVOCC/フォワーダー、海貨業者、通関業者、ターミナルオペレーター、陸運業者、倉庫業者、船舶代理店)に利用が展開されております。

次回は貿易にかかわるすべての人をつなぐ貿易実務全般のDX化「トレードワルツ」をご紹介いたします。

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