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働くクルマ 【ドラムクリッパー編】

お役立ち

2023.04.05

日新の働くクルマ第2弾は、ドラムクリッパーのご紹介です。

フォークリフトでドラム缶を安全に運搬することができるようになる専用のアタッチメントで、当社化学品物流拠点である鶴見倉庫での活躍にフォーカスしてお送りします。

ドラムクリッパーとは

ドラムクリッパーとは、ドラム缶を運搬するためのフォークリフト用のアタッチメントです。
まずは、多くの化学品輸送に用いられているドラム缶の一般的なスペックを見てみましょう。

ドラム缶の構造

直径 高さ 容量 重量(自重含め)
約60㎝ 約90cm 200ℓ 約220~230kgs

200ℓの液体を入れたドラム缶は、人の手で持ち上げられる重さではなく取っ手もないので、回転させて運ぶかパレットに載せて運ぶ等、運搬には工夫が求められます。

当社グループ会社の鶴見倉庫では、構内で多く用いられている2.5トンフォークリフトにドラムクリッパーと呼ばれる専用のアタッチメントを着してトラックの荷台の積卸しやパレット上への積卸しといった荷役に広く用いられております。

荷役を効率的に行うため、複数種類のアタッチメントが常備されています。一度に2本、3本、4本のドラム缶を扱うことが出来るものの他、2本用ではドラム缶に貼られたラベルを傷つけないように、ドラム缶に接する部分の高さを変えたものも用意されています。

ドラムクリップの構造

ドラムクリッパーの肝となる部分は先端にあるクリッパー(爪)になります。ドラム缶の縁(チャイム)がクリッパーの下アゴの部分に当たると同時に、上アゴが飛び出し、この2つがドラム缶の縁を挟み込み、しっかりと掴み保持する仕組みです。下アゴに掛かる力が、そのまま上アゴが掴もうという力になります。つまり下アゴに掛かったドラム缶の自重が、上アゴの掴む力に反映されるので、重たいドラム缶になるほど、強い力で掴むことになります。

ドラム缶に対して真正面から掴むことが重要なポイントで、斜めから入ってしまうと上下のアゴがしっかり掴むことができず、運搬時の振動で落下する恐れもあります。こうした事故を防ぐため、クリッパー自身が横動し、多少の位置のズレに対応できる機能が付いたものもございます。また雨天時で濡れているときは滑ることがあり、このような場合には、一旦フォークリフトを降りて確認を行う等、安全を徹底する必要があります。

➡複雑な動きなので、動画をご覧ください。


脱落防止のために

ドラムクリッパー自体はフォークリフトの爪を挿し込んで固定されています。2本用ではクサビロックと呼ばれる脱落防止機能が付いており、爪やクサビ状のロック機能がリンクすることにより、しっかりと固定されます。ただし設計上フォークリフトの爪の厚さが40㎜と規定されているので、その辺りの確認も必要なポイントになります。

この他3本用・4本用のアタッチメントでは、持ち上げる重量も変わりますので、チェーンやベルトを用いて脱落防止としています。

ドラムクリッパーはシンプルな構造と確実な保持機能で、効率的な荷役をサポートしております。日新では様々な荷姿やお品物の条件に合わせた荷役機器を導入し、安全第一をモットーに、お客様のニーズにお応えいたします。

詳しくは当社営業担当者までご相談ください。

鶴見倉庫のご紹介


当社グループ会社である鶴見倉庫株式会社は1947年創業、75年の歴史を有する倉庫会社です。
横浜港や首都高速のジャンクションから至近のエリアに位置し、化学品・危険物を取り扱う倉庫として保管はもちろんのこと、国内外への輸送拠点として多くの品物を取り扱っております。その品物の性質上ドラム缶の取り扱いも多く、ドラムクリッパーと呼ばれる専用機材を用いて効率的な荷役作業を行い、当社の化学品物流の一大拠点を担っております。

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