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関西の危険物物流を変革する「神戸化学品センター」竣工

拠点案内

2026.10.28

10月8日、兵庫県神戸市で建設を進めていた「神戸化学品センター」の竣工式が行われました。関西圏でニーズが高まる危険物倉庫で、冷凍・冷蔵に対応、立体移動ラックや高台立地のBCP構造を完備。神戸港や高速ICへの抜群のアクセスを活かし、輸出入から国内配送までワンストップで最適化する最新鋭拠点の全貌を徹底解説します。

 

なぜ神戸に危険品取扱の拠点が必要だったのか

運用が始まる神戸化学品センター

近年、日本の産業界・サプライチェーンにおいて、危険物・化学品の保管能力不足が極めて大きな課題となっています。特にEV(電気自動車)向けのリチウムイオン電池材料をはじめ、ファインケミカル、高性能半導体材料、さらには医薬品中間体や合成樹脂原料など、高度な安全管理や特定の温度帯管理を必要とする化学品・危険物の生産・輸出入が急増しています。しかし、消防法に適合した安全設備を備えた危険物倉庫の供給スピードは、市場の需要拡大に追いついていません。関西圏においても「保管場所が見つからず生産や輸送計画を延期せざるを得ない」「港から遠く離れた内陸部の施設まで輸送コストをかけて陸送している」といった悲鳴が化学品メーカーや商社、貿易担当者から相次いでいました。そのような背景から、神戸化学品センターの計画はスタートしました。

標高173mの高台立地と強固なBCP・サステナビリティ構造

センター敷地から山陽自動車道を望む

神戸化学品センターが位置するのは、神戸市西区の内陸型複合産業団地「神戸テクノ・ロジスティクスパーク(神戸複合産業団地)」です。山陽自動車道(木見支線)および神戸淡路鳴門自動車道「神戸西IC」からわずか約2.0km、車で約5分という抜群の交通アクセスを誇ります。この利便性は、陸上輸送のみならず海上輸送においても絶大な威力を発揮します。国際コンテナ戦略港湾である「神戸港」まで約27.0km(約50分)、「大阪港」まで約45.3km(約60分)。関西圏全域をカバーする配送拠点としてはもちろんのこと、港湾ドレージコストとリードタイムを大幅に削減する輸出入の一元化拠点として、これ以上ないアドバンテージを備えています。

神戸市街地の背後に広がる豊かな丘陵地帯に位置する本センターの最大の強みが、標高173m(海抜173m)の強固な高台地盤という立地環境です。阪神・淡路大震災を経験し、災害への強い危機意識を持つ関西圏の企業において、BCP(事業継続計画)への対応は拠点選定の最重要テーマとなっています。

沿岸部に集積しがちな従来の危険物倉庫群に対し、本センターは港湾エリアから至近でありながら標高173mの高台に位置することで、南海トラフ巨大地震等に伴う津波や高潮、集中豪雨による浸水リスクを根底から排除。万が一の大規模災害時においても、お客様の大切な危険物・化学品資産を確実に守ります。

非常用発電設備を敷地内に完備

さらに、強固な地盤という地理的アドバンテージに加え、ハード面での非常時への備えも徹底しています。施設内には非常用発電機を完備し、大規模な自然災害や広域停電が発生した場合でも、冷凍・冷蔵倉庫の一部の温度管理機能やセキュリティシステムなどを維持し、お客様のサプライチェーンや事業継続を強力にバックアップします。自然災害への強靭性を兼ね備えた、次世代型危険物ハブとしての構造を確立しています。

常温から冷凍・冷蔵温度帯、高圧ガス、屋外ラックまで。全7棟の施設構造

倉庫群・屋外ラックが並ぶ敷地

今回開設された神戸化学品センターは、敷地面積31,271.02m²(約9,459坪)、総延床面積8,189.20m²(約2,477坪)という広大なスケールを誇り、平屋建7棟の倉庫群と屋外貯蔵所、2階建事務所棟で構成されています。多様な危険物・化学品の特性に応じた専門施設を機能的に配置し、消防法第4類危険物から高圧ガス、保税貨物まで幅広く対応します。

 

本センターの最大のハイライトが、約998.8m²の面積を擁する冷凍・冷蔵危険物倉庫1号棟です。関西地区では極めて希少なマイナス25℃帯に対応した冷凍・冷蔵保管機能を備えており、温度変化にデリケートな合成樹脂原料、医薬品中間体などの厳格な品質管理を可能にしています。取材時には手前の1室をプラス10℃に設定、奥の2室をマイナス20℃に設定されていました。本施設は、厳格な防爆構造と冷熱機能を高次元で両立させたこだわりが詰まっています。

冷凍・冷蔵の温度帯対応の1号棟搬出入口
内側には外気遮断のため、カーテンを設置
内部は3室に分かれている
取材時は+10℃、-20℃、-20℃に設定
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作業効率と保管効率を極限まで高めたのが、同じく約999.6m²の広さを持つ移動ラック付き危険物倉庫6号棟です。庫内には立体的な「立体自動移動ラック」を導入し、限られたスペースでの高密度な保管と奥の荷物へのスピーディーなアクセスを実現しています。この移動ラックの可動空間を確保するため通常よりも天井高を高く設計している点も特長の一つです。さらに、移動ラックの稼働に必要な床の平坦度を保つために床に勾配を付けられないことから、液体漏れ事故を完全に防ぐ二重構造の漏出防止溝や油水分離槽を施工するなど、万全の安全設計を施しています。

自動ラックを備えた6号棟外観
内部には自動ラックが並ぶ
1列に4段/13基の自動ラックを設置
移動ラックで効率的な作業を実現
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危険物倉庫1~3・6~7号棟(各約998.8m²〜999.6m²)・普通品倉庫4号棟は、奥行約5,000mmの庇を設置。これにより、雨天時の荷役時でも水濡れの心配なく、迅速かつ安全に作業を行うことが可能です。また危険物のみならず、約1,238.0m²の普通品倉庫の4号棟も併設。一般化学品や普通品貨物と危険物を同一拠点内で一元管理できるため、ワンストップの効率的な物流オペレーションを提供いたします。

3号棟外観
3号棟内部
7号棟外観
7号棟内部
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この他150.0m²の高圧ガス貯蔵所5号棟に加え、本センターの敷地形状(三角形)を無駄なく活かして建設されたのが危険物屋外貯蔵所です。12列並べられた屋外ラックは、圧倒的な貯蔵スペースを確保しており、ドラム缶換算で約7,600本という広大な保管能力を備えています。ドラム缶やIBC容器など、柔軟な保管ニーズに対応できる点も本センターの大きな強みです。

5号棟外観
5号棟内部
危険物屋外貯蔵所全景
敷地に沿って4段のラックが並ぶ
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全国港湾ネットワークの連携と日新が描くケミカル物流の未来

1号棟~4号棟が並ぶ

神戸化学品センターの開設は、単に神戸エリアにおける単一拠点の新設にとどまりません。日新が推進するグローバル&エリア統合型ケミカル物流戦略の重要かつ巨大なピースが嵌まったことを意味しています。日新では現在、東日本の主力拠点である横浜地区の2つの拠点「鶴見倉庫・神奈川埠頭倉庫営業所」、今回開業した「神戸化学品センター」、そして今後開設を予定している九州の「朝倉危険物倉庫(福岡県)」など、日本の主要港湾近接エリアに強力な危険物施設ネットワークを相次いで整備しています。

これらの拠点がすべて国際コンテナ戦略港湾にアクセス良好な立地に配置されていることが、日新ならではの最大の強みです。港湾通関から船積手配、ドレージ、倉庫での温度管理・保管、そして国内の最終需要地への配送まで、自社インフラを活かしたシームレスな「ワンストップ物流」を提供可能となり、複数の業者を跨ぐことで発生していたコスト増やリードタイムのロスタイム、事故リスクを大幅に低減します。さらに、日新のデジタルフォワーディングサービス「Forward ONE」やWMS(倉庫管理システム)との連携により、複雑な危険物貨物の在庫ステータスや通関・配送進捗をリアルタイムで可視化・管理することが可能です。

危険物倉庫の需給逼迫や気候変動による酷暑、頻発する自然災害など、化学品物流を取り巻く環境が厳しさを増すなか、日新は高度な施設設備と長年培ってきた専門ノウハウ、そしてデジタル技術を融合させ、これからもお客様の持続可能なサプライチェーンを力強く支え続けてまいります。

 

施設名称:株式会社日新 神戸化学品センター
住所:  兵庫県神戸市西区見津が丘6丁目26-1
施設概要:危険物倉庫(冷蔵・冷凍)1棟、危険物倉庫(常温)4棟、普通倉庫1棟、高圧ガス倉庫1棟、危険物屋外貯蔵所
敷地面積:31,271.02㎡
延床面積:8,189.20㎡
開業日:    2026年10月13日

 

 

 

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