なぜ今、研究所の移設・引越しが増加しているのか?
近年、製薬企業やバイオベンチャー等でラボの移設・統合が増加しています。老朽化対応だけでなく、経営戦略や研究スピード向上を狙った攻めの移転の変化が背景にあります。移転が増加する主な要因は以下の3点です。

VIXELLをはじめとする移転用資材
①研究拡大とオープンイノベーション
最新設備の導入や、他機関との共同研究に適した開かれた拠点への集約。
②拠点集約による効率化
分散していた研究機能の一本化によるコスト削減と、研究者間のシナジー創出。
③最新インフラとBCP強化
大容量電力や高度な空調を備えた施設へ移行し、災害や停電リスクから研究資産を保護。

輸送途上の温度を記録する
一方で、実際の移転現場にはオフィス移転とは異なる独自の課題が存在します。 細胞や試料等の適正温度(常温〜超低温)を移送中も途切れさせない厳密な温度管理に加え、クリーンエリア(1次〜3次更衣)からの搬出における外気暴露の防止、持ち込む資材の衛生管理など、施設ごとの動線・衛生ルールへの適合が求められます。さらに、各種機材の慎重な搬出入コントロールも欠かせません。研究所の移設は単なる物の移動ではなく、研究活動を止めず、大切な研究資産を安全確実に未来へ繋ぐプロジェクトなのです。
移設プロジェクトにおいて、お客様が抱える切実な課題
研究所の移設を進める際、研究者様からは「移転先で速やかに研究を再開・着手できること」が強く望まれます。
長年の研究で蓄積された研究資料は、一度品質が損なわれれば再現性を失うリスクがあります。しかし、指定温度を維持したまま移動させようとすると、施設特有のアクセス制限が課題となります。クリーンエリアから資材を運び出す際、簡易的な梱包では温度変化に耐えられず、かといって大型の保冷容器では廊下やドアのサイズ制限で奥まで持ち込めないケースが生じるためです。
温度管理の維持と施設ルールに応じた柔軟な搬出入の両立が求められる一方、移設を何度も経験する担当者様は稀であり、現場オペレーションのノウハウ不足が課題となるのが実情です。
真空断熱保冷容器「VIXELL」の提案

ラボ内に搬入されるVIXELL
こうした外気暴露リスクと更衣エリア等の動線制限という課題に対し、弊社の解決策となるのがパナソニック社製の真空断熱保冷容器「VIXELL/ビクセル」を活用した輸送プランです。
小回りの利くVIXELL Box(Type-L等)は、事前に指定温度帯へ調温した状態でクリーンエリア内(1次〜3次更衣区域)まで持ち込めます。冷蔵庫や冷凍庫のすぐ近くでパッキングできるため、外気暴露時間を最小限に抑えられ、温度ロガーによる記録と封緘シールにより、輸送途上の状態やセキュリティを担保します。
さらにVIXELLは高い断熱性能を備えており、最長で5日〜1週間程度もの長期間一定温度を維持できます。移設先に到着後、設置した冷蔵庫・冷凍庫が目的の適温に達するまでの間、VIXELL自体を一時的な保管庫(バックアップストレージ)として活用できる点も大きな強みです。
安全輸送オペレーションと確実な移設の実現に向けて
単に高性能な真空断熱保冷容器(VIXELL)を用意するだけでは、難易度の高い研究所の移設を成功させることはできません。どのような環境下でも確実・スムーズに運用する現場オペレーションの質こそが弊社の強みです。
当社では実際の作業前に、必ず移設元・移設先双方の施設で事前確認(ロケハン)を実施します。トラックの停車位置から実験室に至るルート上の段差や通路幅を確認するだけでなく、「管理規定により特定エリアまでしか台車が入れない」といったルール上の制限を事前に把握し、最も安全な作業ポイントをシミュレーションします。
また、輸送当日の悪天候への配慮も欠かしません。雨天時にはビニールカバーによる防滴保護を徹底するほか、大型のVIXELL Pallet運用時には専用レインカバーを導入するなど、施設内へ水滴を持ち込まない衛生管理を行っています。
確実な研究所移設を成功させるために
研究所の移設は、大切な研究資産と今後の研究継続性を守る重要なプロジェクトです。
・初期段階からの綿密なスケジュール策定(機器停止〜事前調温・配送ルートの確保)
・温度ロガーや封緘シールによる保管・輸送状態の確実な可視化と管理
これらを徹底し、現場担当者との対話を通じてオペレーション改善を重ねることが成功の鍵となります。「大切な研究資産を安全に運べるか不安」「施設特有の動線ルールに対応できるか心配」といった課題をお持ちの際は、ぜひ計画の早い段階から当社にご相談ください。長年培った国際・国内物流のノウハウと現場力で、貴社の大切な研究の未来を確実につなぐ最適な輸送をご提案いたします。
